Google Chrome 12が安定板となり、おそらく殆どのChromeユーザーのパソコンで、自動アップデートが行われたことと思います。
色々とスタイリッシュになったりとか便利になったことも多いのですが、Flashクリエイターとしては注意しなければいけない変更点があります。
ずいぶん前から告知はされていましたが、ブラウザからのSharedObjectの管理、というか、実質のところSharedObjectとcookieの削除の統合と言っていいでしょう。
具体的に言えば、Flashゲームのセーブデータをユーザーが知らず知らずのうちに消してしまうことが発生し、クリエイターはそのクレームに備えなければならないということ。
そして、もしあなたがFlashゲーム好きユーザーなら、ブラウザのcookieの削除と、ゲームのセーブデータと、どちらかを選択する必要があるかもしれません。
SharedObjectというのは、Flashがユーザーのパソコンにデータを保存する機能のことです。
cookieに似ていますが、いくつかの点で違います。
SharedObjectはcookieよりもドメインに関してのセキュリティが高くて、勝手に消える不安定さが少なかったり、まあつまり、じゃじゃ馬のcookieよりは少しおとなしい機能だったわけです。
cookieは素晴らしいサービスの提供と、フォームの自動入力と、ユーザーをトラッキングするために使われていますが、SharedObjectは大抵はゲームのセーブデータとして使われてきました。
ユーザーのトラッキングには少々使いにくいということもあり、たいていのアンチウイルスソフトからも、あまり削除対象とされることもなく、おかげで僕らFlashクリエイターはサーバーDBを使わずにユーザーにセーブやキャッシュの機能を提供(例えばDotWarはDB不使用のゲームだ)できていたのですが、・・・今後は、ちょっとまずいことになるかもしれません。
Chromeのメニューから、ツール→閲覧履歴を消去 と進むと、削除するデータを選ぶ画面が出ます。
ここにある「Cookieと他のサイトやプラグインのデータを削除する」という項目が、つまり、FlashのSharedObjectのデータを消す機能を含んでいるんです。
SharedObjectが任意に消去できるという機能そのものには、何の文句もありません。
でも、このメニューの文言は、随分とおおざっぱじゃないですか?
サイトに関係なくどこのSharedObjectも全部消えます。豪快です。
まあというわけで、もしあなたが、星探とか艦砲射撃とか激突要塞!とか楽しんでいるうちは、ChromeのCookie削除機能には、触らないほうがいいんじゃないかなーと思います。
ま、どれも最初から遊んだって面白いけどね。
ちなみにですけど、この機能、FlashPlayer側の対応で実現しているものなので、今後色々なブラウザに搭載される予定です。(Cookieと別々に削除できない、という不親切な状態が続くとは思えませんが)
Flashゲーム開発者は、ここら辺の動向について今後も注意が必要かもしれません。
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コメント
IEでも同様のアップデートがあるそうですね
http://blogs.msdn.com/b/ie/archive/2011/06/10/more-control-over-flash-cookies-with-ie.aspx